調理

落花生の調理への利用

たんぱく質を利用する豆は大豆、落花生などであり、煮豆、煎り豆、ゆで豆、豆ご飯、汁物、和え物などに利用されます。落花生は菓子、味噌、醤油、バターピーナッツ、油抽出などに利用されます。


煮豆類

たんぱく質を主成分とする大豆、落花生の煮豆の調理上の留意点は、でんぷんを主成分とするマメ類とほぼ同様であり、洗浄、水浸清、吸水、加熱、調味、調味液浸清などの調理操作を経て調製されます。一般的な調理方法は以下の4種類です。

  • 45℃前後の水、あるいは0.5%の食塩水に4時間浸清し、浸清液の中で30分間加熱後、調味料を加えて汁気のなくなるまで煮詰めます。
  • 予め塩、砂糖などを含む調味液に浸清してそのまま加熱します。
  • 重曹液で加熱処理し、水で洗浄後、調味液中で加熱します。
  • 5〜6時間の水浸清処理後に加熱します。

一般には豆を柔らかくゆであげた後に、砂糖を加えることが多いですが、この方法では豆が煮くずれを生じやすい欠点があります。また、冷却する前に空気に触れさせると、豆の硬化あるいは種皮部裂開が起こります。

砂糖を大量に用いて甘く仕上げたいときは、水煮豆をまず低濃度の砂糖液に浸清し、短時間煮熟後、豆を取り出し煮汁だけ煮詰めて豆と同温まで冷却し、その中に再び豆をいれて調味料を浸透させます。この操作を繰り返すことにより、豆の糖濃度を上昇させ、豆に調味料を徐々に浸透させることができます。

この操作は豆の浸透圧を急激に上昇させることなく豆に甘味を浸透させるので、煮豆は甘味が強く、柔らかいものに仕上がるのです。

落花生の煮豆

渋皮つき落花生を煮豆にしたものです。渋皮つき落花生を水浸清処理後(6〜10時間)柔らかくなるまで煮ます。その後、醤油と砂糖を加え、弱火で短時間加熱した後、加熱を停止して豆を煮汁中に浸清して調味料を浸透させます。

落花生の塩ゆで

生豆は塩ゆでにしてご飯のおかずに、また間食にも用いられます。

ゆで落花生の作り方は >> こちらを参考にして下さい

煎り豆

煎り豆

莢から出した落花生をフライパンやほうろく鍋で焦げ目が付くまで約10分弱火で煎ります。そのままの素煎りを楽しんだり、塩味をつけたりします。

鉄火味噌

煎り落花生に味噌をからめて、落花生味噌にしておかずに、また水あめ、砂糖、生味噌をからめた渋皮つきの甘い味噌落花生は間食やビールのつまみに最高です。

和え物

ピーナツ和え

落花生を煎って渋皮を除去後、すり鉢で磨砕し調味料を加えて落花生衣を作り、それで食材(ゴボウ、サトイモ、鶏肉、ダイズ、ダイコン、ニンジン)を和えたものです。また落花生酢は酢を加えた和え衣であり、和え物に利用されます。